夏の強い日差しを遮り、室温の上昇を抑える手段として注目されているのが「グリーンカーテン」です。窓の外に植物をネットに這わせて育てることで、自然の力で日陰をつくり、見た目にも涼やかな空間を演出できます。ただ、初めて挑戦する方にとっては「どんな植物を選べばいいの?」というのが最初の疑問かもしれません。ここでは、グリーンカーテンにおすすめの植物の種類をいくつか紹介します。
初心者でも育てやすい代表的な植物が「ゴーヤ(にがうり)」です。つるの伸びが早く、葉も大きいため、短期間でしっかりとした日除け効果が期待できます。夏には実も収穫できるので、家庭菜園としても楽しめる一石二鳥の植物です。ただし、成長が早い分、定期的な水やりとつるの誘導が必要です。
次におすすめなのが「アサガオ」です。小学生の夏の自由研究でもよく登場するアサガオは、花が美しく朝の涼しげな雰囲気づくりにもぴったりです。葉の密度はゴーヤほどではありませんが、装飾性を重視したい方に向いています。色とりどりの花が毎朝咲くので、毎日の楽しみが増えるのも魅力のひとつです。
実用性と観賞性を兼ね備えた植物としては「フウセンカズラ」も人気があります。小さな白い花と、膨らんだ風船のような実が特徴で、つるもよく伸びてネットに絡みやすい性質を持っています。種の模様がハート形になっていることから、子どもたちにも親しまれています。
他にも、枝豆、きゅうりなどの夏野菜をグリーンカーテンに利用することも可能です。葉がしっかりしていて遮光性があり、かつ実を収穫できる楽しみもあるため、実用性重視の方に向いています。ただし、支柱やネットの設置はしっかり行い、重みで倒れないよう注意が必要です。
植物の選び方は、目的や育てる環境によって変わってきます。「とにかく日差しを防ぎたい」「見た目を重視したい」「子どもと一緒に楽しみたい」など、優先したいポイントを整理してから選ぶのが成功のコツです。
グリーンカーテンは、エアコンの使用を減らして電気代の節約にもつながります。育てる植物それぞれに特徴があり、成長や管理のしやすさも異なります。毎年使い捨てるものではなく、夏の恒例として育てる楽しみもあるでしょう。ぜひ家庭での暑さ対策として取り入れてみてはいかがでしょうか。